【企画】

 3Dエロアニメ【RAID-霊奴】の制作にあたり、一番慎重に作業を進めたのが「企画・脚本・絵コンテ(レイアウト)」です。「これまでにない作品にしたい」という思いがあったので、非常に長時間にわたる、タフな制作になることが予想されました。始めの段階で失敗すると、後々の作業で大規模なロスが発生する可能性があります。何しろたった1人で制作をするわけですから、始めにハシゴを掛け間違えると後々大変です。何度も頭の中でイメージを繰り返し、キャラクタや物語などの詳細を何度も紙に落とし込みました。いくつかの設定画を書きましたが、その一部をご紹介しましょう。

  

 まず「屋敷」のイメージ。物語の舞台となる屋敷のイメージは大変重要です。「お化け屋敷」なのですから、過ぎ去った栄光を思わせるような、またどこか静かな寂しさと陰鬱な雰囲気のデザインを探していました。実はこのデザインは「ある映画」に登場する屋敷がモチーフとなっています。DVDを観て「これだ!」と感じ、すぐに制作に入ることができました。


 キャラクターについて。実はこれまでアニメ調のキャラクターを描いたことがありませんでした(笑)。実際、かなり練習が必要でしたね。何度書いても写実的なキャラクターになってしまい、(3Dエロアニメだからそれで良いといえば良いのですが…)アニメとして見れるキャラクターを描くまで相当な時間を要しました。ここに紹介するのは娘役の悠里と天使役のアムエルです。かなり初期に描かれたもので、これらの絵からキャラクターの設定が詰められていくことになりました。


【脚本】

PDF脚本ダウンロード(PDF)

 物語の大筋を決めたところで、脚本の制作に入りました。頭の中でキャラクターをイメージし、彼らの演技をそのまま打ち込んでいくように心掛けています。また第一章では物語の確信にふれることは避けたかったので、ある意味あえて内容に曖昧さを残しています。(上のリンクをクリックすると、本編冒頭部分の脚本をダウンロードできます。)


【絵コンテ】

 各ショットの尺やカメラワークを決定するために、絵コンテを制作しました。何しろ40分にも及ぶアニメですから、その量も膨大なものとなり、ノート5冊分を描くことになりました。絵コンテには、キャラクターの配置やカメラの動き、光の方向などが見やすいように記されています。アニメの設計図となる重要な部分です。


【ムービー絵コンテ】

ムービー絵コンテの動画


 ノートに描かれた絵コンテを全てスキャンし、1コマ1コマの画像に切り取って、それを動画として編集します。ここで初めて実際の尺で映像化されます。3Dエロアニメ【RAID-霊奴】では「リップシンク」という技法を用いて、キャラクターの唇とセリフをシンクロさせます。その為、従来のような「アフレコ(映像が出来上がってからセリフを吹き込む)」ではなく、始めにセリフを収録し、セリフを基に唇のアニメーションを制作する必要があります。そこで、各声優さんのためにムービーを制作し、それを観ながらセリフを収録していただくという方法を取りました。そして声優さんに音声を納品していただいた後、ムービーに音声を乗せていきます。そしてこの段階までで、実に半年を費やしています。上の動画は、作品冒頭部分の悠良(母)と悠里(娘)が屋敷にやってくるシーンです。


【モデルの制作】

 さあ、いよいよここから3DCGの制作に入っていきます。ツールとして使用しているのは、「Maya」と呼ばれるソフトで、ハリウッド映画やゲーム業界でも使用される、非常に高性能なソフトです。3DCGでの制作には「レンダリング」と呼ばれる工程があり、これは、最終的に1枚の「絵」として出力することなのですが、複雑なモデル・複雑な質感表現になればなるほど、莫大な時間が必要となります。(映画「シュ○ック」では1億時間必要だったと言われています)あくまでも個人制作ということで、そんな莫大な時間をかけるわけにはいきません。品質とコストの両方をバランスよく分配できるよう、モデル制作では気を付ける必要があります。


【アニメーションをつける】

×アニメーション制作の動画は近日公開予定です×

 作成したモデルにアニメーションをつけていきます。ここでキャラクターに命が吹き込まれるわけですね。ムービー絵コンテの段階で付けた音声を各ショットごとに切り取り、それをMayaに読み込んで身体の振り付け・表情・唇・髪・服・胸などを制作します。上の動画ではメイキング用につくった簡単なアニメーションの制作過程を見ることができます。


【合成】

合成

 

 Mayaからは、身体・髪・背景・拡散反射・影など、様々な部分に分けて出力します。それを合成ツールを使用して合成し、最終的な動画を完成させます。各ショットを個別に合成していく過程では、ショットごとに色味等がバラバラにならないよう、気を付ける必要があります。

 

 

 合成した動画はムービー絵コンテの上に配置され、最終的な連続の動画となります。他にも、ライティング、効果音、BGM、声のエフェクト、タイトル等様々な作業があり、そうした作業を経てようやく1本のアニメが完成します。